マレーシア植林紀行
〜フタバガキを植える人達へのエール〜

12.植林地の鳥

鳥の鳴き声は聞いたが、ただの1羽も見なかった。一時、目の前をサーッと黒い物が通り過ぎたことがあったようにも思うが、夢まぼろしかも知れない。何しろ連日灼熱の熱帯光に脳を炙られておかしくなっていた。鳥の種類は3種または4種か? 私の耳には次のように聞こえた。

「キョッキョッキョッ キョッキョッキョッ キョッキョッキョッ 」が1羽

「ピョーピョーピー ピョーピョーピー ピョーピョーピー 」がもう1羽

「ルリルリルリ ルリルリルリ ルリルリルリ 」が1羽

「ギョッギョッ ギョッギョッ ギョッギョッ ギョッギョッ 」が数羽(日本のヨシキリととても良く似ていた)

ヨシキリを除く3種の鳴き声は2種かも知れない。1羽の鳥が「ピョーピョーピー」と鳴いてから「キョッキョッキョッ」と呼吸を整えたのかも知れない。家のカミさんが「あなたなんて何さ!」と大声で叫んでから、突然「ヒェーッ〜!」と泣き出したのと同じようなものかも知れない。同一人物でも音色が変わるのである。(断っておくが今はもうこんなことは無い。昔は・・・)

<森林土壌と土壌動物>につづく