マレーシア植林紀行
〜フタバガキを植える人達へのエール〜

4.植林ボランティアの概要

 今回の植林活動の概要を述べると次のようになる。

植林地はマレーシアのボルネオ島にあるサバ州サフォダ地区という所である。この地はかつて豊かな熱帯林であったが伐採が進み一時は裸地化した。その後早期の緑化回復を図るためオーストラリアからの移入種で、この土地でも成長の早いアカシアマンギョウムというマメ科の木を植林した。

  しかしこうした付け焼刃的な緑化ではなく本来の原生熱帯林を取り戻そうと、マレーシア資源開発情報技術省サバ州森林開発公社(SAFODA)が推進母体となってエコフォレストパーク計画(500ha土地を昔の熱帯林に戻すため、植林を中心とした森林再生事業)を策定し推進することとなった。そして、この計画には日本のJICA(日本国際協力事業団)も大いに協力しているのである。

F会社グループはこの取組みを支援するため2002年1月から植林活動で参画、今回(2005年1月)は通算4回目(第二次プロジェクト合計70haの植林活動の第1回目)の活動となる。

4次の活動期間は2005113日から17日までの5日間(移動日含む)、植林予定面積は20ha、苗木は原生種のフタバガキである。我々日本からの植林スタッフは総勢41名、マレーシアのF関係会社の社員と混成チームを組み、さらには現地キナバルの日本人学校生徒の応援も得てSAFODA(マレーシア・サバ州の森林管理局)職員のインストラクトのもとで3日間の植林活動を行うこととなった。我々は今回予定地に2643本のフタバガキを植えて、3日間の活動を終えた。)

(写真右:エコフォレストパークの天望台)
(写真上:展望台から見たエコフォレストパークの一部。遠くに南シナ海が見える)
(写真左:フタバガキの苗。学名<dipterocarpaceae>「二つ(di)の翼(ptero)を持った果実(carp)」。種が羽子板の羽のようにくるくる回りながら落ちる)


<木を植えるということ -森林破壊の現状と森林の効用-に続く